こちらでは、千葉の入札制度について、知識を深めるのに役立つ情報を紹介しています。最低制限価格の算定式や単価、週休2日制への取り組みなどをみていきましょう。
土木積算システム「アトラス」を展開するコンピュータシステム研究所では、全国21拠点に調査スタッフ&サポートスタッフを配置し、発注者ごとに異なる土木積算の傾向や癖などの情報を収集しています。大量の設計書の検証作業など、⽇々土木積算の精度を上げるためのローカルな情報を蓄積し、その知見を活かしシステムの精度アップや地域の土木業者のサポートを行っています。ここではその一部をお見せいたします。(下記情報は株式会社コンピュータシステム研究所の提供資料より引用もしくは参照し作成しております。)
千葉県発注工事は、2006年度より「一般競争入札の拡大」ならびに「指名業者の選定基準改正」が行われており、現在までにさまざまな改定が実施されています。2022年には予定価格が5千万円を上回る工事が一般競争入札に変更され、予定価格や最低制限価格は事後公表です。
一方で、予定価格が5千万円を下回る場合は指名競争入札として扱われ、予定価格は事前公表、最低制限価格は事後公表とされています。なお、道路・河川委託は、予定価格も最低制限価格も事後公表です。
千葉県発注の工事入札案件は、すべての案件において工事費内訳書の提出が義務付けられています。千葉県県土整備部における2021年度の発注工事では、おおよそ80%の案件が指名競争入札、千葉県企業局水道部はおおよそ80%が一般競争入札です。
また、国交省と同じように「中央公契連モデル」という計算式で最低制限価格を算出しています。これは万円単位での入札が必須となるので、同額の入札があった場合はくじ引きになるでしょう。
千葉県内の土木工事は国交省の積算基準を採用しており、毎年10月に改訂されます。
千葉県の土木積算の単価は千葉県と千葉市それぞれの資料があり、毎年4月と10月に改定されます。相場が乱高下する資材に関しては、毎月改定されているでしょう。単価金額の決定方法は、物価本と呼ばれる「積算資料」「建設物価」「土木施工単価」「土木コスト情報」の前月号をベースとしており、掲載されていない資材は以前の単価を引き継ぎます。
千葉県の発注工事における工事単価は、一般管理費から端数処理をして万円単位となるように定めています。これまでは毎年10月に改定されていましたが、2022年度は4月に改定されるなど、改定時期が変更となる可能性もあるでしょう。
なお、千葉県の委託工事の中には、独自経費を採用している場合もあるため、注意が必要です。
少子高齢化が深刻化するなか、千葉県でも技術者や技能労働者の不足という課題を抱えています。そこで、将来の担い手を確保するために、働き方改革や職場環境の整備などが急務となっています。
課題解決に向けた取り組みのひとつとして、公共工事においては、週休2日制の適用工事を試行しています。平成30年度からは受注者希望型のケースでも導入されている試みです。
設計書によって、夜間補正や夜間にプラスして時間的制約の補正など、掛け方が変わる点に注意しなければなりません。千葉県の公式HPには、労務単価割増条件表が所定労働時間別に掲載されているため、チェックしておくと良いでしょう。
また、設計書内の各コードから補正係数を確認できるので、これを知っておけば積算精度が上がります。
基準書には役務費内における借地料の計算方法のみ記されており、単価は公表されていません。そのため、これまでの工事に関する開示資料をもとに検証を行う必要があります。また、夜間補正についても発注者独自の計算方法があり、開示請求による検証が必須です。
経費計算における控除対象の扱いについて、入札の段階で資料では判断できないケースがあります。また、処分費についての計算方法が発注者によって異なることがあり、こちらも注意が必要です。
30年の実績と土木積算のノウハウが蓄積された土木積算システムATLUS REAL Evo(アトラス レアル エボ)。
その大きな特徴は全国に配置した拠点による地域に密着したサポート体制とシステムのローカライズ(地域化)。
昨今、地域や担当者ごとの土木積算の特徴や習慣をおさえることが土木積算精度を上げるうえで大切になってきています。
アトラスでは各地の拠点にて地域の情報収集、検証作業を行い、知見を蓄積し、導入ユーザーに土木積算ノウハウを共有しています。
昨今の公共⼟⽊⼯事⼊札は、建設⼯事の中でも特に精度が求められています。
土木積算システム「アトラス(ATLUS REAL Evo)」を展開するコンピュータシステム研究所の協力のもと、公共工事、土木工事の落札のコツ・ポイントについて解説!