公共土木工事の入札で勝ち、案件を落札するためには、より精度の高い土木積算が求められています。ここでは、土木積算システム「アトラス」を展開するコンピュータシステム研究所の協力をえて、三重県の土木積算の特徴・コツについてまとめました。
土木積算システム「アトラス」を展開するコンピュータシステム研究所では、全国23拠点に調査スタッフ&サポートスタッフを配置し、発注者ごとに異なる土木積算の傾向や癖などの情報を収集しています。大量の設計書の検証作業など、?々土木積算の精度を上げるためのローカルな情報を蓄積し、その知見を活かしシステムの精度アップや地域の土木業者のサポートを行っています。ここではその一部をお見せいたします。(下記情報は株式会社コンピュータシステム研究所の提供資料より引用もしくは参照し作成しております。)
三重県、ならびに各市町の土木工事においては、国土交通省の積算基準に準拠する傾向が強く、国土交通省で改定された内容は三重県や各市町の積算にも反映されるため、情報収集および積算に差異が生じないようすみやかに対応することが重要となっています。
三重県では、積算基準について令和7年7月版が公表されているほか、低入札価格調査実施要領は令和8年4月適用版が掲載されるなど、入札・積算に関する制度や運用は継続的に更新されています。
また、予定価格事後公表試行要領、公共工事積算内訳事後公表実施要領、工事費等内訳書の取扱いなど、入札参加時に確認すべき資料も発注者ごとに整備・更新されています。そのため、土木工事では比較的三重県に準拠する市町が多い一方で、上水道工事、建築工事、電気設備工事、機械設備工事などでは独自の運用を行っている市町も少なくありません。発注者ごとの仕組みや適用時期を把握することが、三重県内で精度高く積算を行うための重要なポイントとなります。
三重県内では一部地域を除き、最低制限価格付近での入札が多くみられます。特に予定価格が事前に公表されている案件では、最低制限価格で横並びとなり、電子くじで落札者が決定される事例も見られています。
三重県の公共工事に係る最低制限価格は、令和8年4月適用の運用において、予定価格の7.5/10以上の範囲で「工事に伴い最低限必要な費用(P)」として算定されることが示されています。算定額が予定価格の7.5/10を下回る場合は7.5/10とされ、端数処理についてもP/1.10値の万円未満を切り捨てることが基本とされています。
そのため、最低制限価格を正確に算出することは、三重県内の公共工事入札において重要事項のひとつとして認識されています。
三重県においては、「公契連モデル」をベースとしながらも、工事区分ごとに係数を設定した独自の算定式が採用されています。令和8年4月適用の運用では、一般土木工事の場合、直接工事費、共通仮設費、現場管理費、一般管理費等にそれぞれ係数を乗じて「工事に伴い最低限必要な費用(P)」を算定する方式となっています。
一般土木工事では、直接工事費×1.00、共通仮設費×1.00、現場管理費×0.9、一般管理費等×0.75を合算し、消費税相当額を加味して算定します。電気・通信設備工事や下水機械設備工事などでは、機器単体費・機器費に対して別途係数が設定されるなど、工事区分によって算定式が異なります。
一方で、津市・松阪市・明和町などでは、三重県とは異なり「公契連モデル」を採用しているケースがあります。また、三重県内の市町では、三重県の算定式とも公契連モデルとも異なる最低制限価格の算定式が採用されているケースもあり、入札制度において「独自性が強い」という傾向が見られます。発注者ごとの算定式や係数、端数処理の確認が欠かせません。
三重県においては一部の地域を除き、国土交通省や厚生労働省など国の基準に準拠した運用がなされています。
歩掛は例年7月に改訂が行われており、どの歩掛を適用するかについては案件ごとに積算参考資料に明示されています。
三重県の治山歩掛についてですが、これは県独自の内容で作られている歩掛が存在している状況となっています。
三重県では4月に設計単価表が制定される流れとなっており、その後毎月改定がなされます。使用している単価金額の根拠ですが、主にWEB版を含めた「建設物価」や電子版を含めた「積算資料」、「土木コスト情報」、「土木施工単価」の当月・当季号を参照しながら県のルールに基づいて2誌の平均値がとられます。なお、毎月の改定は一部となっていますが、4月の制定タイミングとその後概ね半年が経過した11月については全体の改定が行われます。
三重県における建設工事の設計書は、電子データでの配布が行われます。「積算参考資料」では積算に必要な単価適用日や経費条件などといった情報が明記されています。歩掛や単価、損料についてはコードが明記されるようになっており、ATLUSではこのコードに基づいた積算を行うことが可能です。歩掛は細かな条件が書かれていることも多く、比較的積算しやすいという特徴もあります。
歩掛の場合は「CB~」「WB~」、市場単価は「Q~」、労務単価は「R~」といったように、アルファベットから始まるコードが用いられます。公表資材の場合は「Z~」「ZA~」「ZAR~」「ZD~」、手入力資材は「WYB~」「Y~」、機械賃料は「L~」、機械損料は「M~」というコードが用いられるようになっています。
三重県の土木積算においては、設計書や単価表、参考資料の摘要欄などに「管理費区分〇」と記載される場合があります。この管理費区分は、共通仮設費、現場管理費、一般管理費等の経費計算において対象額に含めるか、対象外とするかに影響する重要な情報です。
この記載内容を把握しないまま積算を行うと、最低制限価格や低入札調査価格の算出に大きな相違が生じる可能性があります。特に処分費、スクラップ評価額、管材費、水道工事関連の費目などは、管理費区分の扱いによって経費対象額が変わるため注意が必要です。
頻出する管理費区分の例は、以下の通りです。
同じ費目であっても、発注者や工事種別、設計書の作成方法によって扱いが異なる場合があります。積算時には、金抜き設計書の摘要欄、積算参考資料、経費情報、過去の金入り設計書などを確認し、管理費区分を正しく設定することが重要です。
各地域の特徴を日々収集し研鑽しつづける土木積算システム「アトラス」
上記の他にもまだまだたくさんの各地域独自の土木積算の特徴やルール、クセ(習慣)などが存在しています。これらを土木会社の一人の担当者が常にキャッチアップしていくことはほぼ不可能です。
土木積算システム「アトラス」は全国23拠点のサポート体制を持ち、各地域の発注者の特徴や情報を日々収集し、検証作業を行い、システムのアップデートやユーザーのサポートをおこなっています。アトラスのサポートやシステムを使うことで効率的に地域特徴にあった土木積算を精度高く行うことが可能になります。
30年の実績と土木積算のノウハウが蓄積された土木積算システム「アトラス」。
その大きな特徴は全国に配置した拠点による地域に密着したサポート体制とシステムのローカライズ(地域化)。
昨今、地域や担当者ごとの土木積算の特徴や習慣をおさえることが土木積算精度を上げるうえで大切になってきています。
アトラスでは各地の拠点にて地域の情報収集、検証作業を行い、知見を蓄積し、導入ユーザーに土木積算ノウハウを共有しています。
昨今の公共⼟⽊⼯事⼊札は、建設⼯事の中でも特に精度が求められています。
土木積算システム「アトラス」を展開するコンピュータシステム研究所の協力のもと、公共工事、土木工事の落札のコツ・ポイントについて解説!