公共土木工事の入札で案件を落札するには、より精度の高い土木積算に取り組む必要があります。ここでは、土木積算システム「アトラス」を展開するコンピュータシステム研究所の協力をえて、広島県の土木積算の特徴・コツについてまとめました。
広島県は、10年以上も前から調査基準価格は予定価格の概ね90%となっていて、予定価格も1億円以上からの土木工事は事後公表で、内訳書の提出が必要になっているとはいえ、最低ラインは決定しやすいエリアと言えます。
現状は、平成26年には予定価格5億円以上が事後公表だったものが、令和5年は、1億円以上までと年々下がってきていて、今後も下がる傾向にあります。それに伴い、積算に対する事業者の態度も真摯なものに変わってきています。
広島県は、県と政令指定都市がそれぞれに基準書を作成しています。広島県は、基本的に国交省と同じ基準で積算がされていますが、広島市の場合は、土木・下水・公園で独自基準を作成しています。施工パッケージの計算方法に関しても県とは異なる独自の考えかたで行います。
単価については、広島県、広島市、その他の市町村でそれぞれ独自のものがあります。年12回改訂が基本です。使用する単価金額根拠は、「建設物価(WEB版含む」、「積算資料(電子版含む)」、「土木コスト情報」、「建築コスト情報」、「土木施工単価」、「建築施工単価」を参照し、該当する2誌の平均値を主にとります。
施工箇所点在工事は国交省とは異なる独自の考え方、計算方式があります。
県土整備局では、維持修繕の業務委託が予定価格が出ていないので、1億円以上の工事をしない業者の場合には、工事が事公表案件になってしまうことも少なくありません。そのため、予定価格の算出に頭を悩ませるということになります。機械損料13欄、15欄の違いをしっかりと把握し、処分費やフェリー代等を調べて積算する必要が生じます。
広島市は、県下では唯一ともいえる事後公表エリアとなっています。しかし、単価表のすべてが入札前に公表されていないため、試験堀工や外副管設置、コンクリートブロック積等は設計書に記載がないことを積算基準書の運用編から読み解いて積算する必要があります。積算知識があって、広島市の積算運用を理解していないと出来ない項目も多いです。
30年の実績と土木積算のノウハウが蓄積された土木積算システムATLUS REAL Evo(アトラス レアル エボ)。
その大きな特徴は全国に配置した拠点による地域に密着したサポート体制とシステムのローカライズ(地域化)。
昨今、地域や担当者ごとの土木積算の特徴や習慣をおさえることが土木積算精度を上げるうえで大切になってきています。
アトラスでは各地の拠点にて地域の情報収集、検証作業を行い、知見を蓄積し、導入ユーザーに土木積算ノウハウを共有しています。
昨今の公共⼟⽊⼯事⼊札は、建設⼯事の中でも特に精度が求められています。
土木積算システム「アトラス(ATLUS REAL Evo)」を展開するコンピュータシステム研究所の協力のもと、公共工事、土木工事の落札のコツ・ポイントについて解説!