ドボセキ 土木積算システムで絶対落札 » 地域別、具体的な積算のコツ » 兵庫県の土木積算・入札制度の地域傾向、特徴

兵庫県の土木積算・入札制度の地域傾向、特徴

公共土木工事の入札で勝ち、案件を落札するためには、より精度の高い土木積算が求められています。ここでは、土木積算システム「アトラス」を展開するコンピュータシステム研究所の協力をえて、兵庫県の土木積算の特徴・コツについてまとめました。

土木積算システム「アトラス」を展開するコンピュータシステム研究所では、全国21拠点に調査スタッフ&サポートスタッフを配置し、発注者ごとに異なる土木積算の傾向や癖などの情報を収集しています。大量の設計書の検証作業など、⽇々土木積算の精度を上げるためのローカルな情報を蓄積し、その知見を活かしシステムの精度アップや地域の土木業者のサポートを行っています。ここではその一部をお見せいたします。(下記情報は株式会社コンピュータシステム研究所の提供資料より引用もしくは参照し作成しております。)

兵庫県の土木工事入札制度の歴史と現状

兵庫県は入札制度について客観性・透明性・競争性の確保に積極的姿勢

令和元年6月の「新・担い手3法」(品確法と建設業法・入契法の一体的改正)により、兵庫県でも「働き方改革の推進」や「生産性向上への取組み」「災害時の緊急対応強化」が取り組まれています。

過去においては、客観性・透明性・競争性の確保から平成6年に一般競争入札が導入され、品質の確保から平成13年に総合評価落札方式をそれぞれ法律改正前に導入しています。

入札制度においては、入契法・品確法改正に伴う対応(総合評価方式、低入札価格調査など)や相次ぐ贈収賄・談合などの不正により予定価格は近畿地方でもいち早く事後公表となり、現在は最低制限価格の漏洩防止の為にもランダム係数(令和3年から210通り)が導入されています。

多種多様な公共工事が多い上、積算精度に対する意識が高い

兵庫県は神戸市のような大都市から山間部まで、陸・海・山と自然豊かな土地であることから多種多様な公共工事発注が出るのも特徴です。

また予定価格の事後公表導入が早かったこともあり、市場における積算精度に対する意識は全国でも有数の地域です。

近年では歩掛施工条件や見積徴収単価の事前明示化されていますが、積算に精通している建設業者も多く、同札を減らすために難解な設計書を作成するケースも散見されます。

兵庫県の土木積算における歩掛と単価と経費の特徴

歩掛の特徴(兵庫県の土木積算)

他の自治体同様、兵庫県では国交省積算基準を流用・転用しております。しかし、県土整備部で兵庫県用にカスタマイズしている歩掛が多数あるため、国交省基準のままでは積算が合わない特徴があります。

兵庫県の「土木」工事の歩掛

毎年10月に年度改定を実施。毎月の市場動向等にて内容が改定される可能性がございます。

道路工事や公園工事、街路灯工事等、屋外の工事にて使用される基準となります。

兵庫県の「下水道」工事の歩掛

毎年10月に年度改定を実施。毎月の市場動向等にて内容が改定される可能性がございます。

企業庁や各自治体(上下水道局)が主に用いる基準となります。開削や管更生、シールド工事等で使用されます。

兵庫県の「上水道」工事の歩掛

毎年4~10月に年度改定を実施。毎月の市場動向等にて内容が改定される可能性がございます。

各自治体(上下水道局)が主に用いる基準となります。管布設、水道施設工事等に使用される基準となります。

単価の特徴(兵庫県の土木積算)

兵庫県では「県土整備部本庁および各土木事務所」「農地整備課」「治山課」「住宅建築局」にて独自の単価表を持ちます。

「県土整備部本庁および各土木事務所」のみ、毎月材料等の価格を差分的に必ず改定します。

県統一単価以外の単価金額根拠は主に「建設物価(WEB版含む」「積算資料(電子版含む)」の前月号を参照しています。

市場単価(土木工事標準単価含む)は最新の「夏号」をベースに参照しています。また該当する2誌の平均値をとります。

経費の特徴(兵庫県の土木積算)


「土木・下水・水道・治山」の経費の端数処理

共通仮設費・現場管理費率分金額は千円未満切捨ての端数処理とします。​

「農林」の経費の端数処理

共通仮設費・現場管理費率分金額は常に千円未満四捨五入の端数処理とします。​

兵庫県の土木積算において多くの方が頭を悩ます、
予定価格から相違する箇所

スクラップ控除の積算方法について

道路工事等において鉄くず(ヘビーH1~3等)が設計書に計上されている場合、直接工事費および諸経費率の対象金額とならず、一般管理費計算後にマイナス計算されます。

合算点在施工箇所の積算について

例)A(工事1、工事2が合算経費)、B(工事3、工事4が合算経費)でありかつAとBが施工箇所点在型積算の発注が県内でもよくあります。

この場合、兵庫県独自の計算ルールがあり複雑ですが、大まかな計算手順としては、A、Bの共通・現場管理費は各々算出し、一般管理費対象額を合計して経費計算を行います。

諸経費対象額に含まれない材料等について

処分費や桁等購入費、鋼橋門扉等工場原価、支給品費、管材費等については共通・現場・一般管理費の対象額に含まれない計算が行われます。(項目によって対象は異なります)

金抜き設計書にある備考欄について

備考欄には積算上考慮する注釈が記載されています。

水替え対象工種、時間的制約、管材費、桁等購入費等など記載がないか必ず確認が必要です。

金抜き設計書にある備考欄

農林及び治山林道工事の直工費の端数処理について

農林及び治山林道工事の積算では直工費の端数処理が土木と異なりますので積上げ方法に注意が必要です。

  • 土木→直工費計で千円未満切捨て
  • 農林→B2レベルで千円未満四捨五入(千円丸め)
  • 治山林道→明細レベルで千円未満切捨て(千円丸め)

各地域の特徴を日々収集し研鑽しつづける土木積算システム「アトラス」

上記の他にもまだまだたくさんの各地域独自の土木積算の特徴やルール、クセ(習慣)などが存在しています。これらを土木会社の一人の担当者が常にキャッチアップしていくことはほぼ不可能です。
土木積算システム「アトラス」は全国21拠点のサポート体制を持ち、各地域の発注者の特徴や情報を日々収集し、検証作業を行い、システムのアップデートやユーザーのサポートをおこなっています。アトラスのサポートやシステムを使うことで効率的に地域特徴にあった土木積算を精度高く行うことが可能になります。

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地域ごとノウハウが充実
⼟⽊積算システムアトラスとは?
全国21拠点で地域の発注者特徴を把握&研究し積算精度を⽇々研鑽。

30年の実績と土木積算のノウハウが蓄積された土木積算システムATLUS REAL Evo(アトラス レアル エボ)。
その大きな特徴は全国に配置した拠点による地域に密着したサポート体制とシステムのローカライズ(地域化)。
昨今、地域や担当者ごとの土木積算の特徴や習慣をおさえることが土木積算精度を上げるうえで大切になってきています。
アトラスでは各地の拠点にて地域の情報収集、検証作業を行い、知見を蓄積し、導入ユーザーに土木積算ノウハウを共有しています。

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