公共土木工事の入札で勝ち、案件を落札するためには、より精度の高い土木積算が求められています。ここでは、土木積算システム「アトラス」を展開するコンピュータシステム研究所の協力をえて、栃木県の土木積算の特徴・コツについてまとめました。
土木積算システム「アトラス」を展開するコンピュータシステム研究所では、全国21拠点に調査スタッフ&サポートスタッフを配置し、発注者ごとに異なる土木積算の傾向や癖などの情報を収集しています。大量の設計書の検証作業など、⽇々土木積算の精度を上げるためのローカルな情報を蓄積し、その知見を活かしシステムの精度アップや地域の土木業者のサポートを行っています。ここではその一部をお見せいたします。(下記情報は株式会社コンピュータシステム研究所の提供資料より引用もしくは参照し作成しております。)
ここでは、栃木県の土木工事入札制度の現状について詳しく説明していきます。
栃木県は、県の発注をはじめ、25の市町のうち23市町が予定価格を事前公表することになっているのが特徴的。
県内の中で主なエリアの1つである宇都宮市は、予定価格を事後に公表することになっています。
県の土整備部では、以前は独自の計算式を取り入れていました。しかし、令和4年6月からは国交省と同様に「中央公契連モデル」を採用しています。
市町村においては、中央公契連モデルや独自の計算式の2つが入り混じっている状況です。宇都宮市は入札参加業者数が多く、千円単位で入札される状況が見られ、最低制限価格あたりでの競争が激しいエリアだと言われています。
栃木県の土木積算における歩掛と単価、経費にはどのような特徴があるのか、詳しくチェックしていきたいと思います。
栃木県は、国交省積算基準の流用や転用を行っており、毎年10月に年度改定されています。県土整備部にて、栃木県向けにカスタマイズしている歩掛が多数あると言われているのです。
施工パッケージは、SZAやSZBとなっており、積上げ歩掛はSなどとなっています。栃木県は、歩掛条件に対してコードが付与されるのですが、コード表は栃木県の積算基準書にかかれているのです。
端数処理についてですが、施工パッケージの代表機労材単価については、県独自の単価が存在するため、国交省の基準とは異なります。
基本的に毎月10日に改定されることになっており、ホームページ上に採用単価の一覧表が掲載されます。その時、一般的に物価本と呼ばれる資料の中から、採用単価が黒塗りの状態になっています。
黒塗り部分の単価は、主にWEB版を含む建設物価、電子版を含む積算資料の当月号を 参照しており、2つの平均値をとった金額を採用単価にしているのです。
平均値を算出する際の端数処理は、計算結果が
1,000円未満の場合は円未満切捨とし、
10,000円 未満の場合は10円未満切捨、
100,000円未満の場合は100円未満が切捨になるのが特徴。
歩掛と同様に、国交省の積算基準を流用と転用することになっており、毎年10月の年度改定となっていますが、一部経費基準は前倒しで改定されるケースが多いです。
経費の大きな特徴としては、施工地域区分の経費条件において、市街地補正区分と交通規制区分が分かれており、設定することになっています。
工事価格の端数処理については、算出された工事価格に対して、一般管理費での減額は行わず、万円まるめを行います。
最後に、栃木県の土木積算において、多くの方の悩みとなっている点について説明していきます。
基準に入っていない歩掛や単価を取り入れる場合、以下のようなコードを記載するようです。
※一式計上されていて、内部構成や数量などの詳細が判断できないケースがあるので注意するようにしてください。
土木工事などでは、設計書の「工事価格への積上げ」の項目として鉄くずが計上されていることがあります。その場合、直接工事費や諸経費率の対象金額にはならず、一般管理費計算後にマイナス計上されるのです。その際、端数処理は万円未満切上げで処理されることになっています。
各地域の特徴を日々収集し研鑽しつづける土木積算システム「アトラス」
上記の他にもまだまだたくさんの各地域独自の土木積算の特徴やルール、クセ(習慣)などが存在しています。これらを土木会社の一人の担当者が常にキャッチアップしていくことはほぼ不可能です。
土木積算システム「アトラス」は全国21拠点のサポート体制を持ち、各地域の発注者の特徴や情報を日々収集し、検証作業を行い、システムのアップデートやユーザーのサポートをおこなっています。アトラスのサポートやシステムを使うことで効率的に地域特徴にあった土木積算を精度高く行うことが可能になります。
30年の実績と土木積算のノウハウが蓄積された土木積算システムATLUS REAL Evo(アトラス レアル エボ)。
その大きな特徴は全国に配置した拠点による地域に密着したサポート体制とシステムのローカライズ(地域化)。
昨今、地域や担当者ごとの土木積算の特徴や習慣をおさえることが土木積算精度を上げるうえで大切になってきています。
アトラスでは各地の拠点にて地域の情報収集、検証作業を行い、知見を蓄積し、導入ユーザーに土木積算ノウハウを共有しています。
昨今の公共⼟⽊⼯事⼊札は、建設⼯事の中でも特に精度が求められています。
土木積算システム「アトラス(ATLUS REAL Evo)」を展開するコンピュータシステム研究所の協力のもと、公共工事、土木工事の落札のコツ・ポイントについて解説!