公共土木工事の入札で勝ち、案件を落札するためには、より精度の高い土木積算が求められています。ここでは、土木積算システム「アトラス」を展開するコンピュータシステム研究所の協力をえて、神奈川県の土木積算の特徴・コツについてまとめました。
土木積算システム「アトラス」を展開するコンピュータシステム研究所では、全国21拠点に調査スタッフ&サポートスタッフを配置し、発注者ごとに異なる土木積算の傾向や癖などの情報を収集しています。大量の設計書の検証作業など、⽇々土木積算の精度を上げるためのローカルな情報を蓄積し、その知見を活かしシステムの精度アップや地域の土木業者のサポートを行っています。ここではその一部をお見せいたします。(下記情報は株式会社コンピュータシステム研究所の提供資料より引用もしくは参照し作成しております。)
7年前より県土整備局、川崎市、相模原市に続き、横浜市でも見積単価が設計書に別添されるようになりました。これにより神奈川県内の主要な発注者の積算では工事価格の事前事後に拘わらず算出が容易になりました。
神奈川県では歩切り、横浜市ではランダム係数がありますが、どの発注者においても入札者は最低制限価格を正確に算出しています。積算精度は合うことが当たり前で、同札くじ引きがスタートラインと考えられています。
県と3つの政令指定都市がそれぞれに土木工事標準積算基準書を作成しているため、県内の全ての歩掛を網羅するためには全ての基準書を確認する必要があります。それぞれの基準書は基本的に年に1回7月に全改定となります。
「県土整備局」では基本的には国交省と同じ基準を用いて積算がされています。「企業庁水道局」では独自基準を作成しております。
「道路局」「環境創造局」「水道局」がそれぞれ土木・下水・公園・水道の独自基準を作成しています。
「建設緑政局」「上下水道局」が土木・下水・水道の独自基準を作成しています。
基本的に年4回(4月,7月,10月,1月)に全改定となっています。
使用する単価金額根拠は主に「建設物価(WEB版含む」「積算資料(電子版含む)」「土木コスト情報」「建築コスト情報」「土木施工単価」「建築施工単価」の前月(前季)号を参照とし、該当する2誌の平均値をとります。
神奈川県の工事価格の端数処理は万円まるめですが、一般管理費から減額せず工事価格のみで端数処理を行います。
率計上される諸雑費からまるめ分(有効4桁となるように)を減額する形で計上されます。
その際に県土整備局では、率計上が少額で、まるめ減額が率計上を超えてしまった際に「諸雑費(率+まるめ)」が 「-」で計上されるケースがあります。
全間接費の対象外となります。これは諸雑費率として調査測量経費を代価内で計上しているためです。
こちらは横浜市環境創造局の積算体系表に記載があります。
補正後の単価の端数処理は有効桁処理を行っておりません。
30,800円/日×1.3
=40,040円/日 〔有効桁処理を行わない〕
補正後の単価は、有効数字3 桁(4桁目を四捨五入)の処理を行っています。
30,800円/日×1.3=40,040円/日〔有効数字3 桁(4桁目四捨五入)の処理:(40円を四捨五入)〕
=40,000円/日
各地域の特徴を日々収集し研鑽しつづける土木積算システム「アトラス」
上記の他にもまだまだたくさんの各地域独自の土木積算の特徴やルール、クセ(習慣)などが存在しています。これらを土木会社の一人の担当者が常にキャッチアップしていくことはほぼ不可能です。
土木積算システム「アトラス」は全国21拠点のサポート体制を持ち、各地域の発注者の特徴や情報を日々収集し、検証作業を行い、システムのアップデートやユーザーのサポートをおこなっています。アトラスのサポートやシステムを使うことで効率的に地域特徴にあった土木積算を精度高く行うことが可能になります。
30年の実績と土木積算のノウハウが蓄積された土木積算システムATLUS REAL Evo(アトラス レアル エボ)。
その大きな特徴は全国に配置した拠点による地域に密着したサポート体制とシステムのローカライズ(地域化)。
昨今、地域や担当者ごとの土木積算の特徴や習慣をおさえることが土木積算精度を上げるうえで大切になってきています。
アトラスでは各地の拠点にて地域の情報収集、検証作業を行い、知見を蓄積し、導入ユーザーに土木積算ノウハウを共有しています。
昨今の公共⼟⽊⼯事⼊札は、建設⼯事の中でも特に精度が求められています。
土木積算システム「アトラス(ATLUS REAL Evo)」を展開するコンピュータシステム研究所の協力のもと、公共工事、土木工事の落札のコツ・ポイントについて解説!