公共土木工事の入札で勝ち、案件を落札するためには、より精度の高い土木積算が求められています。ここでは、土木積算システム「アトラス」を展開するコンピュータシステム研究所の協力をえて、熊本市の土木積算の特徴・コツについてまとめました。
土木積算システム「アトラス」を展開するコンピュータシステム研究所では、全国21拠点に調査スタッフ&サポートスタッフを配置し、発注者ごとに異なる土木積算の傾向や癖などの情報を収集しています。大量の設計書の検証作業など、日々土木積算の精度を上げるためのローカルな情報を蓄積し、その知見を活かしシステムの精度アップや地域の土木業者のサポートを行っています。ここではその一部をお見せいたします。(下記情報は株式会社コンピュータシステム研究所の提供資料より引用もしくは参照し作成しております。)
熊本県及び県内市町村(一部を除く)と同様に、熊本市でも予定価格は事前公表です。
また熊本市では、予定価格に加え、各工事の直接工事費・共通仮設費・現場管理費・一般管理費の金額まで事前に公表されています。
令和4年4月1日以降に公告・指名通知を行う入札より、最低制限基準価格は以下の条件で算出されます。
「直接工事費」の97%に「共通仮設費」の90%と「現場管理費」の90%、「一般管理費」の68%を加算して算出されます。
予定価格の92%~75%の範囲で設定されます。
上記の式から算出された基準価格に、ランダム係数を掛けた金額が最終的な最低制限価格となります。そのため、ランダム係数を考慮して入札額を決定する必要があります。
熊本県及び県内市町村のほとんどでは1.00000から1.01000の1000パターンのランダム係数が採用されていますが、熊本市ではランダム係数の範囲が非公表とされています。
また、熊本市は熊本県と最低制限基準価格の算出にあたっての端数処理が異なります。上記の式によって算出された各項目の金額について、千円未満を切り捨てた額を合計して算出されます。
熊本県内で使用されている復興歩掛は、熊本市でも同様に採用されています。また、共通仮設費の積上げ金額(準備費)として、境界点測量や細部多角点測量といった測量歩掛が採用される点も特徴的です。
熊本県と同様、年2回(4月・10月)の改定を基本としています(不定期改定あり)。大部分は熊本県と同じ金額が採用されていますが、一部熊本市独自の単価が設定されています。
・側溝(蓋掛り7cm)
・集水蓋(熊本市型)、側溝蓋(熊本市型)
・透水性アスコン(改質Ⅰ型、改質Ⅱ型) など
経費に対する復興係数による補正も熊本県と同様に採用されています。
週休2日補正については、熊本県の当初発注では「現場閉所(もしくは交替制)・月単位」が採用されるケースが多い一方で、熊本市では「現場閉所(もしくは交替制)・通期」(=補正なし)とされるケースが多いです(R7.12時点)。
※復興歩掛経費は平成29年2月より開始され、令和7年時点で令和8年3月31日までの継続が発表されています。
従来は熊本県と同じ設計書の仕様でしたが、令和7年10月20日以降公告分の工事より、設計書の仕様が変更されています。(営繕工事・農業土木工事を除く)
単価適用日・単価地区・歩掛や経費の採用年度などは金抜き設計書の鏡に、工種・施工地域補正・週休2日補正などの経費計算条件は諸経費設定情報に記載があります。
上記のシステム変更に伴い、歩掛・単価ごとのコードの記載がなくなりました。歩掛については、明細単価番号欄にある記載から一定程度歩掛の種類を判別できます。
P 〇号 → 施工パッケージ
施 〇号 → 市場単価・積上げ歩掛(積算基準書に記載のある歩掛)
単 〇号 → 特殊歩掛(見積歩掛)
諸雑費や雑材料費など、代価表内の一部の項目に任意の率をかけて金額を計上する項目がある場合、どの項目を対象として計算するか明記されていないケースがあります。

このような場合、明細単価番号欄にある「定:〇」「参:〇」といった記載から読み取ることが可能です。
例)「参:1」と記載があった場合 → 「定:1」と記載された項目が率計算の対象
「参:Z」と記載があった場合 → 「定:〇(〇は数字)」と記載された項目が率計算の対象
この表の場合、諸雑費の明細単価番号欄に「参:Z」と記載がありますので、「定:1」と記載のある土木一般世話役、「定:2」と記載のある普通作業員が諸雑費の対象となります。

設計書をどう読み解くかが積算精度向上の分かれ道となるでしょう。
各地域の特徴を日々収集し研鑽しつづける土木積算システム「アトラス」
上記の他にもまだまだたくさんの各地域独自の土木積算の特徴やルール、クセ(習慣)などが存在しています。これらを土木会社の一人の担当者が常にキャッチアップしていくことはほぼ不可能です。
土木積算システム「アトラス」は全国21拠点のサポート体制を持ち、各地域の発注者の特徴や情報を日々収集し、検証作業を行い、システムのアップデートやユーザーのサポートをおこなっています。アトラスのサポートやシステムを使うことで効率的に地域特徴にあった土木積算を精度高く行うことが可能になります。
30年の実績と土木積算のノウハウが蓄積された土木積算システム「アトラス」。
その大きな特徴は全国に配置した拠点による地域に密着したサポート体制とシステムのローカライズ(地域化)。
昨今、地域や担当者ごとの土木積算の特徴や習慣をおさえることが土木積算精度を上げるうえで大切になってきています。
アトラスでは各地の拠点にて地域の情報収集、検証作業を行い、知見を蓄積し、導入ユーザーに土木積算ノウハウを共有しています。
昨今の公共⼟⽊⼯事⼊札は、建設⼯事の中でも特に精度が求められています。
土木積算システム「アトラス」を展開するコンピュータシステム研究所の協力のもと、公共工事、土木工事の落札のコツ・ポイントについて解説!